父の体調不良をきっかけに、準備が整わないまま家業の製造業を引き継いだ佐藤さん。取引先との関係、現場の職人とのやりとり、資金繰り——何もかもを一人で背負い込み、誰に相談すればよいのかも分からない日々が続きました。「経営者は弱音を吐いてはいけない」と思い込み、孤独を募らせていったといいます。
そんなとき、知人に誘われて参加した同友会の例会で、同じように事業を継いだ二代目・三代目の経営者たちと出会います。業種は違っても抱える悩みは驚くほど共通していて、本音で語り合えたことが大きな救いになりました。
例会やグループ会で先輩経営者の経験を聞き、自社の課題を言葉にできるようになった佐藤さん。社内の役割分担を見直し、若手にも権限を委ねる経営へと舵を切りました。「同じ立場の仲間がいると思えるだけで、踏み出す勇気が湧いてくる」と語ります。